妊婦健診産科診療
当院では分娩を取り扱っておりませんので、妊娠初期までの健診になります。
ご出産につきましては「妊娠初期に行う検査」の結果が出たころにご希望の施設へご紹介させていただきます。
当院で行う妊婦健診は?
妊娠の診断のあとは、おおむね10日間ごとに定期的な健診を行います。診察内容は、内診で子宮の発育具合をチェックすると同時に、エコー検査で赤ちゃんの大きさや、心臓の動きなどを観察します。
妊娠初期に行う検査
当院では、妊娠の初期につぎのような検査を実施します。なお、新型出生前診断(NIPT)は行っていません。
A) 血液検査
- 梅毒反応
- 感染して間もないものや、未治療のケースでは赤ちゃんに影響が出ます。
- 風疹抗体
- 妊娠3ヵ月以内に風疹にかかると、赤ちゃんに心疾患をはじめ、いろいろな障害が出現することがあります。すでに抗体をお持ちのお母さまは、感染の確率は少なくなります。
- Hbs抗原
- HB抗原が陽性の方は、B型肝炎を発症する可能性があります。また、赤ちゃんも母体から感染(垂直感染)を受ける心配があります。
- 血液型
- ABO型とRh型について調べます。出生後の赤ちゃんの黄疸の発症とも関係があり、また、分娩時の出血にも備えておくためです。
- 貧血検査
- 女性はもともと貧血の方が多く、とくに鉄分が不足した鉄欠乏性貧血が一般的です。
- HCV抗体
- C型肝炎に感染された方は、HCV抗体が陽性になります。また、分娩時に赤ちゃんへの感染(垂直感染)の危険性も指摘されています。
- HIV抗体
- いわゆるエイズウイルス検査です。最近は妊娠中に抗体検査を受けていただく習慣が定着しました。
- トキソプラズマ抗体
- 主として動物が持っている病原体で、お母さまが感染すると、赤ちゃんに問題が認められる場合もあります。
- 不規則抗体
- お母さまが血液中に不規則抗体を持っていると、生まれた赤ちゃんに「黄疸」が強く現われることがあります。
- グルコース(血糖)
- グルコースの数値は、お母さまに糖尿病の傾向があるかどうかの目安になります。
B) 細胞診
- 子宮頸がん検査
- 医療用ブラシを使って子宮口から細胞を採取し、子宮頸がんのチェックを行います。